家だけは手放したくなかったんです

住宅ローンの返済が難しくなると、

「リースバックなら家に住み続けられる」

という情報を目にする方が増えます。

実際、リースバックは有効な選択肢の一つです。

しかし、、

すべての方が利用できる制度ではありません。

今回は、リースバックを希望したものの、利用できなかったケースをご紹介します。

Dさんご夫婦(60代)のケース

ご夫婦二人暮らし。

ご主人は定年退職後、年金生活。

奥様はパート勤務でした。

住宅ローンはあと10年、年金だけでは返済が厳しくなり、

貯蓄を取り崩しながら生活していました。

住み続けられる方法があります

インターネットで見つけたのが、リースバックでした。

家を売っても住み続けられる

その言葉に希望を感じたそうです。

「これなら家を出なくて済む。」

そう思い、相談に来られました。

調査を進めると…

不動産査定を行いました。

建物は築30年以上。

地域の取引件数も少なく、

査定価格は想定より低い結果でした。

さらに、リースバック後の家賃を試算すると、

現在の年金収入では、長期的に支払い続けることが難しい金額でした。

「住み続けたい」だけでは難しい

リースバック会社も、事業として物件を購入します。

そのため、

  • 不動産価値
  • 将来の資産価値
  • 家賃設定
  • 支払い能力

などを総合的に判断します。

つまり、「住み続けたい」という希望だけでは、

利用できないこともあるのです。

ご夫婦は落ち込みました

「もう終わりですね。」

奥様が小さな声で話されました。

長年暮らしてきた家、

子どもが育った家、

ご主人が庭の手入れを続けてきた家、

その家を離れることは、簡単には受け入れられませんでした。

しかし、ここで終わりではありませんでした

リースバックは難しい、それは事実です。

しかし、だからといって、選択肢がゼロになったわけではありません。

改めて状況を整理すると、任意売却であれば、

十分に対応できる可能性がありました。

売却後は、現在の生活費に合った賃貸住宅へ住み替える計画を立てました。

数か月後…

任意売却が成立。

住宅ローン問題は整理され、ご夫婦は新しい住まいで生活を始めました。

後日、ご主人がこう話してくださいました。

「最初は家を残すことしか考えていませんでした。」

「でも、本当に守りたかったのは家ではなく、妻との暮らしだったんですね。」

その言葉が、とても印象に残っています。

リースバックは万能な制度ではない

最近では、リースバックという言葉だけが一人歩きすることがあります。

しかし実際には、利用条件があります。

例えば、

  • 不動産価格
  • 地域
  • 建物の状態
  • 年収や年金額
  • 家賃負担能力

などを総合的に判断します。

大切なのは「方法」ではなく「生活」

相談者の中には、リースバックしかないと思い込んで来られる方もいます。

しかし、本当に大切なのは、どの制度を使うかではありません。

これからの生活を、安心して続けられることです。

リースバックが合う方もいれば、

任意売却の方が生活再建につながる方もいます。

この事例から学べること

リースバックは魅力的な制度ですが、

誰でも利用できるわけではありません。

だからこそ、最初から一つの方法に決めるのではなく、

現在の状況に合わせて複数の選択肢を比較することが大切です。

まとめ

Dさんご夫婦は、

「家を残す」ことを目標にしていました。

しかし相談を重ねる中で、

本当に守りたかったのは、

安心して暮らせる毎日だったことに気づかれました。

住宅ローン問題には、

一人ひとりに合った解決方法があります。

まずは現在の状況を整理することから始めてみてください。

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