督促状よりも、郵便受けを開けることの方が怖くなっていました。

督促状が届いても誰にも相談できなかった53歳会社員の相談事例

住宅ローンの返済が遅れ始めると、多くの方が最初に経験するのが「郵便受けを見るのが怖くなる」という

感覚です。

今回ご紹介するのは、督促状が届いても家族に打ち明けることができず、一人で悩み続けていた53歳会社員の

事例です。

家族構成本人・妻・長男(社会人)・長女(大学4年)
職業会社員 37歳
物件種別戸建住宅
地域千葉県
住宅購入時期16年前
住宅ローン残高約1,680万円
毎月返済額94,000円(ボーナス払い:年2回・各150,000円)
相談時の状況 返済2か月遅延・督促状受領
主な課題収入減少による返済遅延
相談前家族には絶対知られたくない
解決方法金融機関との調整・返済計画の見直し
分類カテゴリ督促・返済遅延・早期対応

Q. 相談に来られたきっかけを教えてください

A. 実は、相談するまで2か月くらい迷っていました。

最初に返済が遅れた時は、「来月の給料が入ればすぐ払える」と思っていたんです。

でも、その翌月も思うようにはいきませんでした。

気付けば銀行から封筒が届くようになって…。

最初の一通はすぐ開けました。

でも二通目からは開けるのが怖くなりました。

郵便受けを開けるたびに、「また入っているんじゃないか」と思うようになってしまったんです。

Q. 奥様にはお話しされていたのでしょうか。

A. いいえ。

最後まで言えませんでした。

妻は家計を支えてくれていましたし、娘も大学4年生で就職活動中でした。

家の中だけは普通でいたかったんです。

夕飯も一緒に食べて、テレビを見て…。

でも頭の中では、住宅ローンのことしか考えていませんでした。

夜中に何度も目が覚めて、銀行からの封筒を思い出すこともありました。

Q. 返済が難しくなった理由を教えてください。

A. 会社の業績が悪くなり、残業がほとんどなくなったことが一番大きいです。

基本給は変わりませんでしたが、毎月の収入は以前よりかなり減りました。

それでも生活水準はすぐには変えられません。

教育費もありましたし、車の維持費もあります。

少しずつ貯金を取り崩していたんですが、それも限界でした。

Q. 相談しよう」と思われた決め手は何だったのでしょうか。

A.銀行から届いた三通目の封筒です。

封筒を机の上に置いたまま一時間くらい眺めていました。

その時に、「このままでは本当にまずい」と初めて思いました。

でも、どこへ相談すればいいのかも分からなかったんです。

インターネットで「住宅ローン 督促状」と検索して、この相談窓口を見つけました。

正直、電話をかけるだけでも勇気が要りました。

Q. 実際に相談されて印象はいかがでしたか。

A.もっと厳しく言われると思っていました。

「なぜもっと早く来なかったんですか」と言われる覚悟もしていました。

でも実際は違いました。

現状を一つひとつ整理してくださって、

「まだ選択肢はあります。」

そう言っていただいた時、本当に肩の力が抜けました。

あの一言は今でも覚えています。

Q. 解決までの期間はどのくらいでしたか。

A.初回相談から約3か月です。

金融機関との調整もありましたが、一番大きかったのは、自分自身が現実と向き合えたことだと思います。

途中で妻にもすべて話しました。

怒られると思っていたんですが、

妻は「どうして一人で抱え込んでいたの?」と言ってくれました。

その言葉を聞いた時、もっと早く話していれば良かったと思いました。

Q,現在はいかがですか。

A,生活は以前より質素になりました。

外食も減りました。

旅行もしばらく行っていません。

でも、不思議と以前より気持ちは楽なんです。

先が見えない不安がなくなりました。

何より、郵便受けを開けることが怖くなくなりました。

あの頃は、それだけで胸が苦しかったですから。

Q. 同じように悩んでいる方へ伝えたいことはありますか。

A.「まだ何とかなる」

そう思っているうちは相談できないんですよね。

私もそうでした。

でも振り返ると、一番苦しかったのは住宅ローンではなく、「誰にも話せなかった時間」でした。

相談することは負けではありません。

あの時、電話を一本かけた自分を、今は褒めてあげたいと思っています。

■ 担当者コメント

今回のご相談者様が印象的だったのは、「郵便受けを見るのが怖かった」という言葉でした。

督促状そのものよりも、「また何か届いているのではないか」という恐怖が、日常生活そのものを苦しくしていたのです。

住宅ローンの問題は、お金だけの問題ではありません。

精神的な負担、家族への遠慮、自分を責める気持ち…。

そうしたものが重なり、相談が遅れてしまうケースを数多く見てきました。

一方で、今回のように督促状が届いた段階でも、状況によっては十分に取れる選択肢があります。

「もっと早く相談していれば…」

これは多くのご相談者様がおっしゃる言葉です。

だからこそ私たちは、延滞の有無にかかわらず、「少しでも不安を感じた時」が相談のタイミングだと考えています。

この事例と似たケース

  • まだ返済できているが将来に不安を感じた52歳会社員
  • 教育費の増加で家計が苦しくなった48歳会社員
  • 定年を前に住宅ローンと老後資金の両立に悩んだ58歳夫婦
  • 共働きでも生活費の増加により家計が圧迫された47歳会社員

あの時こうしていれば…

「もう少し様子を見よう。」

その判断が、結果として不安な時間を長くしてしまうことがあります。

今回のご相談者様も、返済が遅れ始めた時点で相談していれば、精神的な負担はもっと軽くできたかもしれません。

住宅ローンの問題は、一人で抱え込むほど選択肢が狭くなります。

不安を感じた時こそ、現状を整理する第一歩を踏み出すことが、これからの暮らしを守ることにつながります。